兵庫県の注文住宅建築設計事務所 松尾設計室のブログ

「健康で快適な省エネ住宅を経済的に実現する」設計事務所です。

いろいろ紹介したのでまとめておきます。

いろいろ紹介したのでまとめておきます。

今日は次の講演用の資料を作りました。
その中でいろいろと新しいことを発見したので、その都度フェイスブックでは紹介しました。
ただ、フェイスブックだとタイムラインに埋もれてしまいます。ですので、せっかくだから
全てまとめておこうと思います。

まずは「設備中心のスカスカスマートハウスを世界一上手に説明した動画」
https://www.youtube.com/watch?v=TobbmwMd8rc
私は今まで講演の時に言葉でこれを説明してきました。実際にやっている人がいるとは
驚きでした。

次に、随分前に取材を受けていたんですが、紹介するのを忘れていた記事を紹介します。
http://www.homes.co.jp/cont/press/buy/buy_00025/
非常によくまとまった記事だと思います!!

最後になかなか優れた新製品の紹介です。
洗面脱衣室の断熱リフォームにぴったりの建材が出ました!
http://www.s-housing.jp/archives/53978
ネオマフォームやフェノバボードは非常に効果なので
今までこれらの断熱材を使う価値というのを
・厚さ分の土地代の方が高い地域
・リフォームで内側から付加するしかない場合で
 部屋を狭くしたくない場合
においてしか合理的理由がないと思っていました。
今回は後者にあたるのですが、断熱材と石膏ボードが
接着されていることで施工の合理化、材料の削減も実現できると思います。真空断熱材よりはかなりコストも安いのでこれはすぐれものだと思います。

65歳以上の方が住む無断熱に近い住宅は

・在来浴室⇒高断熱浴槽、断熱材付壁パネルのユニットバスに交換
・上記に付随して浴室の窓も樹脂サッシに交換、もしくは内窓付加
・洗面脱衣室を内側から貼り付けるだけの高断熱改修
・電気温水器を使っているならエコキュートに交換

この4つの項目を何百万戸という単位で実施していかなければならないと
思っています。

これはそれこそ家電チェーン店ですら簡単に実行可能な項目ばかりです。
しかも省エネ、経済性、脳梗塞、心筋梗塞のリスク削減、医療費削減
CO2削減効果も絶大です。

窓が一段落したら、次は「命を落としやすい箇所から順にお金をかけるリフォーム運動」を広めて行きたいと思っています。

以上備忘録でした。
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暑さと寒さは平均値よりむしろ「最悪値」で決まるように思われる。

暑さと寒さは平均値よりむしろ「最悪値」で決まるように思われる。

今日は先日の浜松に引き続いて静岡県の東部にある沼津で講演しました。
新幹線は三島という駅で降りてそこから一駅でしたが、非常にゆっくりと
した空気の流れる町でした。しかしながら、講演後は非常に熱心に質問してくださる
方がいらっしゃり、たまだまですが、帰りの三島まで一緒の方向だったこともあり
帰りの電車までご一緒させていただきました。

ところで今日の題目は初めて使う言葉ですが、あえて「最悪値」と名づけてみました。
どういうことかというと、例えば、冬の平均体感温度が21℃あったとしても
床の温度が16,7℃くらいだと満足感が得にくいということ。

もうひとつ例をあげると、外出時顔と手以外は完全に防寒対策ができていても
手だけが異常に寒い状態・・・

このような状態を考えていただければわかりやすいかと思います。

人間、最も寒さを感じやすいのは足元です。次が手先だと言われています。

部屋の暖かさに関しても一般的には「平均値」において良し悪しが語られる
事が多いと思います。

しかし、実際には私の経験からすると、室温においてはいくら部屋の温度が
そこそこになっても足元の温度が20℃くらいを超えないとお客様からの
満足の声はいただきにくいものです。逆に足元でそれくらいの温度を確保できていれば
室温は18℃くらいでも満足感が高かったりします。

外出時も同じ話だと思います。全身防寒対策がきちっとできていても、手がかじかむ
ほど寒ければ、体表面積の9割が暖かいことよりも「手が冷たい」ことに意識が
いってしまいます。

これは皆さん実感があるのではないかと思うのですが、最も不利なところをかばうことで
凍傷等を防ぐ意味合いから来ているのかもしれません。

冷房に関しても同じことがいえます。最も暑さを感じやすいのは一般的にはおでこ
だと言われています。

車のエアコンでやってみればよくわかりますが、冷気を下から吹き出しても一向に
快適だとは思えません。逆に上から吹き出すと本当に快適です。

これもやはり「最悪」に感じるところを緩和することが非常に大きな効果を生む
例と言えるでしょう。

このように最悪に感じる部位の温度を「最悪値」と名づけましたが、
最悪値をベースに冷暖房を考えると、冷暖房費用をかなり節約しながら、快適性も
大幅に向上させることが可能になります。



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ついにLIXILからも高性能サッシの発表がありました!

ついにLIXILからも高性能サッシの発表がありました!

4月16日は前回お伝えしたとおり、3時頃から夜までファイスト博士と対談や懇親会に
いそしんでおりました。それはまた明日以降お伝えしたいと思います。

実は16日は昼前にLIXIL本社から私一人だけが呼ばれて今日プレスリリースが
あった新商品の解説をしていただきました。

http://newsrelease.lixil.co.jp/news/2014/010_door_0421_01.html?tc=rss

社内でもかなりの箝口令を敷かれていたようなので社外でこのサッシを見ることができたのは
おそらく私だけではないかと思います。今日のプレスリリースまで口外しないという約束でしたし、
そもそもフィリピンに行っていたので更新することもできませんでした。
しかし、帰ってきたらそのプレスリリース発表日だったというわけです。

私は実物も見せていただきましたし、いろいろ見せてもいただきました。
しかしながら、今回のプレスリリースではほとんどなにも発表されていませんでした。
よって、私も何も話すことは致しません。いろんな人が聞きたいかと思いますが
発表があるまでは、仲間内やクローズドのグループ内でも話しません。

ただ、言えることはなかなかの商品を秋以降出してくるということです。
今までは高性能サッシの分野では2強のうちYKKAPの一人がちでしたがもう片方の
LIXILも本格参戦してくることは間違いなくなりました。

以前から様々なメディアで書いているとおり「2014年は窓改革元年」となることが
確定しました。

LIXILが高性能サッシを出してくれば、真の性能競争、もしくは一定性能をクリアした上での
価格競争になっていくことと思われます。本当に劇的に窓が変わっていくのが現実として
見えてきた素晴らしい発表であったと思います。(プレスリリースの内容はイマイチでしたが・・・)

なお、これからのサッシで重要になってくるのはU値でいうと1.5以下くらい、
外気温0℃室温20℃のときの下枠の内側表面温度が10℃を超える。
南面の日射取得率はできれば0.6以上、最低でも0.5以上。

東京や大阪といった旧Ⅳ地域においてはこのあたりが落とし所になってくると
思います。この性能が確保できていれば、必ずしもトリプルでなくてもいいですし
樹脂でなくてもいいと思います。そのあたり、間違いなきようお願いしたいと思います。
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「車のエアコンは家庭用エアコンより30年ほど進んでいる」という内容を見つけました。

「車のエアコンは家庭用エアコンより30年ほど進んでいる」という内容を見つけました。

最初に今週末の姫路での講演会を再度告知しておきます。参加希望の方はご予約ください!
http://www.matsuosekkei.com/kengakukai.html

ずいぶん古い本ですが、私が大好きな自動車評論家で福野礼一郎さんという方がいらっしゃいます。
彼の本で「クルマはかくして作られる」という本があります。2001年の本なのでもう13年も前の
本ですが、彼が他の自動車評論家と大きく異なるところは、ほとんどの自動車の部品工場を実際にまわり
その仕組まで含めて研究し、また自分である程度理屈を理解できるところまで掘り下げているところです。

自動車評論家もいい加減なコメントが多い人が多いと感じる中で気骨あるコメントをする数少ない
方だと思っています。

そんな彼の本をじっくり読んでいると
エアコン工場を見学しているところがあり、デンソーさんを見学した時の様子が書かれているのを発見しました。
エアコンの仕組みは熱がわかっている人にとっても少々難しいところがあるのですが、非常に分かりやすく説明
がされていました。おそらく今まで見た中で最もわかりやすい説明であったといえるでしょう。

その中でも特に面白かった部分を抜粋して書いてみたいと思います。
・カーエアコンというのは家庭用エアコンよりずっと強力なんです。例えば冷房能力で比べますと、家庭用エアコンでは 一般的に6畳間用で2.5kW(これは少々間違いで実際には2.2kW),10畳用で4kW(同2.8kW)くらいのものが使 われているんですが、クルマの場合は車室内の床面積2.5畳分に対して5kwですからね。(5kwの冷房能力は1 6畳用に相当)単純計算5倍ですよ。住宅と違ってクルマの車体は断熱がなされていないので炎天下車内はすぐに50
 ℃60℃になる。これを数分間でクールダウンするにはそれくらいの大容量のやつじゃないとまったく役に立たないん
 です。

・カーエアコンは大きさ、重さともに家庭用エアコンの3分の1か4分の1程度しかないはずだ

・「コンパクトなのに家庭用よりずっと強力というカーエアコンの秘密は技術的にはどのあたりにあるんでしょう」
 「まあ言ってみれば各構成部品の効率ですね。エバポレーター、コンデンサー、コンプレッサー、この20年間で
  どんどん気候的に進歩して小型軽量化、高効率化してきています。家庭用エアコンに使っている各ユニットはクルマ
  でいえば1970年代のレベルですからね」(この本が書かれた2001年からすると30年遅れに相当)

・「最近の家庭用エアコンはようやくエバポレーターの下流に電熱ヒーターを入れて「除湿モード」で冷気を温めて出す なんてのが出てきましたが」(再熱除湿のこと、私がいつも行っている「ドライ運転は冷房運転よりエネルギーを食い ますよ」という理由)「ははあ「夜寒くならない除湿ができる」ってさかんに宣伝している・・・」「クルマではとう の昔からやってるんですけどねえ」

とまあこんな感じです。実際の本には部品や工場の写真もふんだんにあり、解説も本当に丁寧です。エアコンのページのためだけでも読む価値はあるといえます。

住宅の断熱、省エネ技術全般ではドイツに大幅に遅れている日本ですが、カーエアコンに関してはオペル、BMW、アウディ、ポルシェ、VWといったそうそうたるメーカーがデンソーの製品を採用しているそうです。やはり設備に関しては日本の技術力は世界一だということでしょう。

また車の平均部品数は3万点と言われています。仮に車1台300万円としてもひとつの部品の平均単価は
100円となります。超量産効果によって超高性能な部品が超ローコストで採用されている・・・。
自動車というのはその出来具合にたいしてあまりにも安い商品だということらしいです。住宅業界とは
全く真逆の業界といえるかもしれません。

だから自動車業界の人が大手住宅メーカーの工場を見ると生産性の低さに愕然とするということなんでしょう。
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広大なフェンスターバウの会場で見かけた2つのすごい窓!!

広大なフェンスターバウの会場で見かけた2つのすごい窓!!

明日で帰国してから1週間が経ちます。

忘れないうちにフェンスターバウで見つけたすごい窓を2つ紹介したいと思います。

フェンスターバウの会場は東京ビッグサイトの全会場よりもかなり広いと思います。
それらすべてが窓で埋まります。ただ、製品としての窓だけではなく窓の製作機械や金物
まで含んではいます。

今回は0.8日くらいしかなかったので窓の製品に関するところだけをまわりました。

それだけ広い中でたった2つだけでしたが「これは!!」と思える窓がありました。

なんとそのひとつは日本のメーカーYKKAPが試験的に制作した窓でした。

幅が4mはあろうかというものすごい大きさの片引き戸でした。

内側から見ると木製サッシ、外側はアルミクラッド(アルミ製のカバー)ではなく
木自体がガラス全面で覆われることによって耐候性を確保しているというようなものでした。
外側からのデザインは例えるなら巨大なIPadのような見た目でした。

P3260227.jpg
P3260234.jpg

これはデザイン的にも非常にきれいですが、アルミ部材を減らすことにもなると思うので非常に
優れたデザインだと思いました。
ただ、この外観デザイン・・・。明らかにこの窓のデザインから触発されてできたことがよくわかりました。
http://www.green-b.net/

外観デザイン以外は全く異なるので、問題はないのかと思いますが、参考まで・・・。

なお、2つのサンプルが展示されていましたが、ひとつは内側の木が日本の杉
P3260226.jpg

もうひとつはブラックウォルナットでできており、どちらも非常にきれいな木目でした。
P3260229.jpg

この2種類の木の選択にもセンスを感じました。

また、片引き戸とすること、しかも締めるときに取っ手で押さえつけるようにすることで
気密性が高まる点も素晴らしいと思いました。
P3260228.jpg

デザイン、日本人が好きな引き戸、気密性、全てにおいて高いレベルであったと思います。
本当に広い会場でしたが、バランスと言う観点でいうとこのレベルの窓は他にはなかったと思います。
実際、来客数もかなり多かったと思います。私の性格的に「同じ日本だから」とか「知り合いがいるから」
ということで身びいきした評価をすることはありません。本当に良かったと思います。
このサッシ日本でもぜひ発売してほしいと思いました。しかしながら、2年前のフェンスターバウに触発
されて、2年でここまでのサッシを作る能力がある会社及び国において、今まで本当に低性能な窓ばかり
作ってきたのは一重に怠慢であったとしかいえないこともよくわかりました。もちろん今から頑張れば
それでいいのですが・・・・

それと、普通のサッシとして王道だったのはヨーロッパの樹脂窓の中でも王者的存在である
schuco社(シューコーと読みます)でした。

まずはその断面を見てください。
P3260236.jpg

これだけ見ても、一般の方にはなんのことやらわからないと思います。
これはトリプルガラス仕様の樹脂サッシと言われるものです。

日本でもつい最近YKKAPからAPW430という窓が出ましたが、その断面は次のようなものです。

キャプチャ

この2つを見て、窓の専門家じゃなくてもすぐにわかる違いが2つあります。

まずひとつはシューコーのサッシは樹脂の外側にアルミカバーがついているということ。

2つ目は枠の内部で区切られた部屋(チャンバーといいます)の数が圧倒的に違うということです。

アルミカバーは非常に耐候性が強い樹脂ではありますが、100年単位で住宅を持たせる意志の表れなんでしょう、
念には念を入れてさらにカバーをつけているというわけです。

チャンバーの数ですが、これはこの数が多ければ多いほど断熱性が高いということを表します。

APW430も日本の窓の中では圧倒的高性能、かつ救世主的存在ですが、現在の世界最高峰である
シューコー社のサッシと比べれば、オリンピック金メダルと日本選手権優勝くらいの違いがあることが
分かっていただけるかと思います。

ここまではわかりやすいところです。また、私も分かっていたことではあります。

しかし、ここから紹介することは、今回はじめて知って改めて驚かされたことです。

樹脂サッシの断面サンプルには一部大きな大きな虚偽表示があります!
それは「本当は入っているスチールの補強材」が抜かれて展示されているということです。
日本の窓メーカーはどこのカタログやサンプルを見てもスチールの存在が消されていますが、
EUの展示会では逆にどこのメーカーの断面にもきちんとスチールが入っています。
これが誠実さの差なのかどうかはわかりませんが、私にはそのように見えてしまいます。

なぜスチールが入っているかというと樹脂だけでは強度が足りないからです。

しかしながら、スチールを入れるとアルミほどではないですが、当然熱的性能はダウンします。

そこで、数年前からEUの樹脂サッシで取り入れられていたのがスチールの代わりに
非常に高強度な樹脂である「ポリアミド」を芯材として使ったサッシでした。

ポリアミドによって強度と断熱性は両立することができていたのですが、ポリアミドと
樹脂は別々に成形してから後で組み合わせる必要があるので、非常に高価でした。

この問題を解決したのが完全に逆転の発想をしたシューコー社でした。
なんとポリアミドの代わりに熱伝導率が最も高い「アルミ」を芯材に使ったのです。
普通なら「強度は出ても熱伝導率が悪くなる」と思うところですが、断面形状を
工夫することで、アルミの熱伝導率のデメリットをできるだけ消して、高輻射の特性を
活かして断熱性の高い枠を作りました。

アルミであれば、樹脂と一体で成形できるのでコストが非常に安く、従来からの
コストアップなしだということ。しかも、トリプルガラスまでになるとどうしても
重量が重くなるのですが、従来のサッシに比べて30%(ここは記憶があいまい)
くらい重量を軽量化することにも成功したとのこと・・・。

本当に地味な技術ではありますが、このサッシを見た時、本当に職人魂というかエンジニアの
誇りを感じずにはいられませんでした。自動車部品や、電化製品の部品の世界では日本もこういう
分野は世界で一番多い国だと思います。窓に関してだけこれほど遅れてしまったものの、近い将来
日本の窓業界においてもこのレベルの窓が普通になることを切に願うばかりでした。















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