兵庫県の注文住宅建築設計事務所 松尾設計室のブログ

「健康で快適な省エネ住宅を経済的に実現する」設計事務所です。
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新しい出会いが多かった山形セミナー

新しい出会いが多かった山形セミナー

昨日省エネ建築診断士講習1日目を無事終了。

その後、山形エコハウスを見学後、山形駅近くで懇親会を開催しました。

山形なのに四国から3名、岡山からも来られていました。飛行機を乗り継いで
まで来られる努力には頭が下がりました・・・

2次会が終わってホテルに帰ると12時を回っていましたが、今日は
燃費ナビの実演講習を夏見さんがセミナーしています。

私は飛行機の都合で4時には会場を出発、山形駅経由で
皆さんより少し早く出なければなりません。

ということですが、非常に刺激が多く楽しい2日間でした。
ご参加くださった皆様と、ご協力いただいた、関係者の皆さんに感謝いたします!
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やっぱりドレーキップ窓は凄い!!

やっぱりドレーキップ窓は凄い!!

先日某サッシメーカーのエンジニアと話をしていてドレーキップ窓の話になりました。
建築実務者でもドレーキップ窓というのを知らない人がいるかと思います。
メーカーによっては年間何十万窓も出荷していながら、数千窓しか出ないメーカーも
あるくらい日本ではマニアックな開閉形式の窓です。

20081016195129a.jpg

この窓は通風が必要なときには、上部が内側に倒れてくるいわゆる「内倒し」として機能し
掃除するときなんかは内開きできるというものです。

日本ではマニアックですが、ドイツ以北のヨーロッパ諸国では極めて一般的・・・といいますか
窓といえばドレーキップしかない・・・というくらいドレーキップ窓ばかりです。しかも大きさも
強烈で幅1mの高さ2.5mみたいな巨大なドレーキップ窓すら存在します。

窓の開き勝手はその国の癖がかなりあるように思います。

ドイツから見れば隣のフランスに行けばにほん同様引き戸形式が結構見られます。

アメリカに行くと日本の窓の開閉形式とほぼ同じバリエーションがあるといえます。

日本の窓業界は数十年前からアメリカを真似てきたというのが実態なのかと思います。

で、ドレーキップの何が凄いのかというと、いろいろあります。日本のドレーキップ窓は
かなり高価です。四周ぐるりとまわる金物が非常に高価だからです。

しかしながら、この四周ぐるりとまわる金物が気密性能に対してものすごく効いてくるのです。

一般的に引き違い窓よりも縦すべり出し窓のような開き系の窓の方が気密性が高いのは
すぐにわかると思います。ドレーキップ窓も開き系に属するのですが、開き系の窓もよく
見てみると一点か二点くらいのポイントで圧力を効かせて閉めていることがわかります。

ところがドレーキップ窓は四周金物が回っているので最低でも4点以上のポイントで
圧力を効かせて閉める構造となっています。これが気密に効いてくるということになります。

完全に定量的な話ではありませんが、感覚的にいうと
同じ開閉部分長さあたりの気密性能は

ドレーキップ窓1
開き系窓1/2
引き系窓1/3

というのが妥当なようです。

これを逆数をとって隙間の量になおしてみると

ドレーキップ窓1
開き系窓2
引き系窓3

というふうに見ることもできます。

私の場合、東西北の3面は大きい窓を使わないので
ほぼ開き系の窓を使います。しかし、南面の大窓に関しては
今でも引違いを使うことが多いです。

このやり方でC値(相当隙間面積)が0.5くらいまでは可能です。
ただ、そこから上を狙うのであれば、南面の引き違い窓がかなり
効いてきます。

ただ、ドレーキップにも難点があります。

価格が高い。
ガラス面積が極めて小さい。
メーカーの商品構成にないことが多い

ということで、現状では松尾設計室でもほとんど使っていません。

ただ、今後価格とガラス面積の問題が解決されれば、東西北面で使うことは増えていくと思います。

南面掃出窓で有力なのは、まずは片引き戸です。それからFIX+外開き戸のパターンです。
こうなると同じ面積でもまず開口の線の長さがかなり短くなります。さらにその上に圧力が
効くようになります。この差はなかなか大きいです。

ということで、久々にかなりマニアックなお話でした・・・










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12/6(土)に大阪府箕面市にて見学会を行います。(予約制)

12/6日(土)に大阪府箕面市にて見学会を行います。(予約制)

今年最後の見学会となります。しかも場所は箕面森町といって
おそらく大阪で一番寒いところです。1月の最低気温はマイナス6℃を
下回ることも考えられる地域です。

そんな寒い地域ですが今の気候がしばらく続くのであれば、見学会当日もそこまで
寒くないかもしれません。しかしながら、松尾設計室としては寒い方が性能の差を
一瞬で分かっていただきやすいので晴れていて寒い日になることを願っています。
詳しくは下記のホームページを見られた上でご予約願います。

http://www.matsuosekkei.com/kengakukai.html

松尾設計室の見学会は見どころがある時期に並べると
冬⇒夏⇒春秋ということになります。ぜひこの機会をお見逃しなく!!
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気づきの多い北海道講演を無事終了して帰ってきました!

気づきの多い北海道講演を無事終了して帰ってきました!

昨日から札幌に行っていました。

昨晩は札幌にて棟晶の早坂社長とフェイスブックでは以前からつながっていながら
まだお会いしたことのなかった北海道で断熱に詳しい建築家、山本亜耕さんと一緒に
食事をしました。

予想通りでしたが、山本さんは非常に詳しい方で、かなり込み入ったところまで話が
深くなりました。私も北海道に関しては知らないことも多く、非常に多くの知識を得ることが
できました。このように、全国各地の猛者に会って話ができるのも講演活動の大きなメリットです。

今朝は、今朝で道内の某場所で某建材を見せていただいたのですが、
まさに驚愕の健在でした。「日本でも出来る人がその気になってそれを会社が
許せばここまでのものが作れる!!」ということを久々に感じた建材でした。
まだ発表はできませんが、発表できる段になったら、詳細解説付きで
紹介したいと思います。

昼からはLIXILさん主催で札幌コンベンションセンターということろで
講演しました。札幌という地方の都市において260名もの方に集まって頂いた
ことは本当に凄いことです。LIXILにしてもYKKAPさんにしてもそうですが
彼らの集客力とネットワークの強さにはいつもながら驚かされます。

今日の様子を凍晶の佐藤さんが撮っておいてくれたのでアップしておきます。
10704014_10205131446386530_8320439707379529573_n.jpg

ということで、無事に講演を終え、自宅まで帰って来ました。
今日はゆっくり寝たいと思います!!
おやすみなさい・・・


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2組のOB客の方と昼一に地鎮祭、夜は工事契約となりました!!

2組のOB客の方と昼一に地鎮祭、夜は工事契約となりました!!

今日は嬉しい1日でした。(とはいえ、日経ケンプラッツの締切日で昨晩からバタバタでしたが・・・!?)

昼一は数年前にお引き渡ししたT様のお母様が住まわれる住宅の地鎮祭。

そして、今夜は数年前に引き渡した歯科医院が、まだ築後まだ5年ほどしかたってないのに
大繁盛ということで、大規模増築することになった分の工事請負契約への立会があります。

当社のお客様は比率を数えたことがないですが、インターネットからくる一見さんと
今日のように既存のお客様の知人、友人によるものが100%です。
モデルハウスもなく、営業マンもなく、営業のはがきすら送らない中で
10年間この手法でやれてきました。

今日のように2組もの方が重なるのは珍しいですが、このように改めて声をかけてくださる
ことには本当に本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

最近私は以前と比べると全国飛び回る事が多くなり、現場に行く回数は減りました。
しかしながら、スタッフは確実に育って来ています。それにプラスして、昨晩から
今朝にかけてチェックしたのですが、1件につき80枚近い図面の厳しいチェックは
未だにみっちりやっています。これにプラスして、同じ工務店さんをずっと使い続ける・・・
日々の業務でミスがあったことは図面チェックリスト化しどんどん上書きしていっています。
その項目は既に400項目を超えています!!

こういう地道な努力でしか良い住宅を建てることはできないと考えています。
まずは基本性能を抑えるためのプランニングや断熱手法等ですが、お客様には見えない
ところを如何に丁寧に作りこんでいくか・・・、これがあるからこそ本当に快適で長持ち
する住宅を経済的に実現することは非常に難しいことであり、同時に面白い仕事でもある
わけです。

話は変わりますが、明日はこの2ヶ月で3回目となる札幌講演です。主催はLIXILさんで
220名も来られるとのこと・・・。北海道は断熱先進国なので他の地域とは違う気持ちで
いつも望んでいますが、今回も気合を入れて望みたいと思います。
こちらに帰ってくるのは金曜の夜になります。

ということで今週もバタバタです・・・・
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4日間で6講演、1取材、2打合、3懇親会・・・さすがに寝不足になりました。

4日間で6講演、1取材、2打合、3懇親会・・・さすがに寝不足になりました。

昨晩はYKKAPの東京省エネ建築診断士講習のあと、市ヶ谷に移動しました。
たまたまですが、高校の東京OB会があったので参加しました。

同級生だけでも10人ほどいたと思うので、昔話に花が割いてあっという間に
12時を過ぎてしまいました。

会の最初に先輩で大阪にてプロの講談師をやっているかたによる
軍師官兵衛の講釈があったのですが、やっぱりプロは凄いですね。
会場がおおもりあがりでした。

でもって、今日は眠い目をこすりながら朝6時に起きて仙台まで移動してきました。
まだ前半が終わったところですが、もう半分こなしてから、飛行機で今日帰る予定です。

さすがに、分刻みのスケジュールの上に毎晩懇親会で12時くらいまで3日続くと
久々にかなりの寝不足になりました。とはいえ、身体は元気なので、後半日も
無事に乗り切れると思います。

協力してくださった関係者の皆さんに感謝したいと思います。
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出会いとみのりの多い2日間でした!

出会いとみのりの多い2日間でした!

昨日は朝6時前に家を出てから今まで一分も空き時間がないくらいバタバタの2日間でした。

10時前に東京ビッグサイトに到着し、東大の前先生、エネパス協会の今泉さん
新建ハウジング社長の三浦さんと合流しました。この3人とセッションしたらどんな
話が出てくるだろうとものすごく楽しみにしていた対談です。

始まってみると強烈なのが前先生と今泉さんのパワポの使い方
15分しか話す時間がないのに前先生150枚、今泉さん70枚と
光速パワポをめくっていくのです!!こんなパワポの使い方を
自然にこなすのはこの2人位しかいないと思います!!
(ちなみに私は11枚でした!!)

お互い根本的な思想は同じなのですが、表現の仕方の違い
敢えて重ならないようにした配慮などもあって、三者三様のプレゼン
となりました。そこに加えて三浦さんの要点を捉えた上での見事な
誘導もあったので、私も楽しめましたが、聞かれている皆さんも
楽しめたのではないかと思います。

それが終わると、建築知識ビルダーズのリフォームセミナーで
今度は1時間みっちり話をしました。こちらのセミナーは裏で
岩前先生という巨人もセミナーをやっていたにも関わらず100名
くらいの方がこられていたので、本当にありがたかったです。

どちらのセミナーもそうですが、東京でセミナーをやると反応が凄いです。
セミナーが終わると名刺交換の行列ができます。他の地域では絶対に
ありえない現象です。東京の方は情報を求めながらも積極的であるという
ことがよくわかります。

終わると大急ぎで品川のYKKAPショールームまで移動。
日本経済新聞の記者さんが来られて、先日の電子版に引き続き
紙面版においても窓を中心とした日本の住宅の現状を記事にするための
取材をうけました。

それが終わってからは神田にて懇親会・・・。

で、今朝は朝一番で銀座に移動、某サッシメーカーとビル向けのサッシ
高断熱化計画に関する打合せをしました。これも面白いことになりそうです。

昼からまたビッグサイトに移動してオイカ創造所の及川さんとコラボセミナー
及川さんはコミュニケーションデザインが得意な建築家でこれまた今までに
ない新しい発想がたくさん生まれたのではないかと思います。新鮮で
楽しいセミナーでした。

それが終わると、ハウゼコさんのセミナーブースに移動
「住まいの屋根換気壁通気研究会」
の発足イベントに参加されました。
私は僭越ながら専務理事になりましたが、
顧問として
建築研究所理事長で東大名誉教授の
坂本雄三先生
東海大学名誉教授の
石川先生
と超大御所の先生と対面してちょっと緊張しました。
今日は出席されていませんでしたが、近畿大学建築学部長の
岩前先生もここに名を連ねています。

その後すぐ近くのホテルにて3時間くらい会食しました。
お二人の様々な知見を伺うことができて、本当に刺激の多い時間を過ごす
ことができました。

ということで、今日は今からホテルに帰るところです。
ゆっくり休んで
明日の東京、明後日の仙台の省エネ建築診断士講習(クローズド)
にのぞみたいと思います。




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娘の九九と自動車運転中に思いついたこと

娘の九九と自動車運転中に思いついたこと
しょーもない話です。
娘の九九を聞いていると
「4×1が4」・・・というのが聞こえてきます。
職業柄これが
C値=4
に聞こえます。重症ですが、一般の建売住宅の水準が
だいたいそんなものなので余計に頭から離れません。
小学校の1年生から実は日本の小学校では住宅の低性能を
教えこんでいるのかもしれません??
もうひとつ・・・
最近車を運転しているとオートで勝手に暖房が入るようになってきました。
よく考えてみてください。
おそらく数十年前からたいていの人は1日に数十分乗るかもしくは
終末しかのらない自動車の中が全館暖房になっているのです・・・
しかも、どんなボロ車であっても・・・
(冷房はこうはいかないのは、暖房は1000℃近いエンジンの
排熱を回しているだけだから)
なのに、誰しもたいてい1日最低8,9時間は過ごすであろう
住宅に関してはいまだ大手住宅メーカーの住宅ですら
メインであるリビングですら要るとき要る部屋しか暖かくない
それならいいが、朝一番起きてきた瞬間にはほとんどの方が
寒さを我慢しているし、脱衣室、便所でも必ず我慢しているはず。
そう考えると日本得意の「部分間欠暖房」というのも全くもって
完全ではない・・・
日本人て住宅は狭くて汚くて暑くて寒くてカビが生えて結露して
というのが「当たり前」になっているのに
収入が低いうちからカフェで1人600円以上平気で使ったり
建売住宅の前にAUDIやベンツが止まってたり
ボロボロの家に住みながらブランド物で決めまくった人が
いたりと、明らかに優先順位を間違っている人が多いと思います。
「そんなん人の勝手やろう!」と言われればそれまでですが、
私には幼い頃からこういうことが不思議に思えてならないのです。
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「住まいの屋根換気壁通気研究会」の設立発起会を11月13日東京ビッグサイトで開催します

「住まいの屋根換気壁通気研究会」の設立発起会を11月13日東京ビッグサイトで開催します

11月12日(水)に2本
11月13日(木)に2本
セミナーを依頼されています。

12日は以前紹介した、新建ハウジングさん主催の前教授と今泉さんとのコラボセミナー
にプラスして夕方は建築知識ビルダーズさん主催のリフォームセミナー

13日は昼一が新建ハウジングさん主催の及川さんとのコラボセミナー
夕方はハウゼコさんの「住まいの屋根換気壁通気研究会」の設立発起会

の合計4本への参加となっております。
詳しい時間割と部屋割りは下記のサイトを御覧ください。
http://www.jma.or.jp/jhbs/seminar/seminar.html

なお、「住まいの屋根換気壁通気研究会」
ですが、理事長はハウゼコ社長の神戸さん
僭越ながらなぜか私が専務理事をすることになりました・・・

20141108住まいの屋根換気壁通気研究会プレスリリース-2-1

20141108住まいの屋根換気壁通気研究会プレスリリース-2-2

しかしながら、本当に凄いのはここからです。
特別顧問が 建築研究所理事長で元東大教授の坂本先生
東海大学名誉教授で 耐久性分野の第一人者 石川先生
近畿大学建築学部長の岩前先生・・・

よくまあこれだけの面子の了承を取り付けたと神戸社長の人脈
と熱意には驚かされました。これも普段から地道に実験、研究を続け
論文発表しつづけているからこその成果だと思います。
換気金物メーカーは数あれど、全ての商品に対して暴風防雨実験で
安全性を確かめているメーカーはハウゼコさんくらいではないかと思います。
私もハウゼコさんからは耐久性に関するたくさんの新知識を勉強させてもらっています。

断熱性に関してはここ20年位かけて地道にやってきましたが、この次に極めなければ
ならないのは耐久性に関するところだとここ2年位考えてきました。
費用も安いですし、他ではなかなか得られない貴重な知識が得られる会に
なると思います。たくさんの方にご参加いただければと思っております。


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「寒い部屋でコタツや薪ストーブに当たるのが気持ち良い」というのは一種の「癖(へき)」である!!

「寒い部屋でコタツや薪ストーブに当たるのが気持ち良い」というのは一種の「癖(へき)」である!!

断熱嫌いの実務者の言い訳で多いのが、「多少寒いくらいの方がいいんだよな」とか「ちょっと寒い中でコタツや薪ストーブにあたるのが気持ちいいんだよ」というのをよく聞きます。前者は個人の感覚の問題なので放っておくとして、後者に関しては熱環境的にいうと
「冷房の効いた部屋で電気ストーブにあたるのは気持ちいい」というのとほぼ同義になります。ほかにも「冬の屋外で焚き火にあたるのも最高だよな」というのとほぼ同義です。たしかに後者はキャンプ特有の情緒のようなものもあって分からないでもないですが、これは非日常の世界です。「冷房の効いた部屋で電気ストーブにあたるのは気持ちいい」というのはやはり非常に不自然ですし、なにより膨大なエネルギーを消費することになります。
もっと噛み砕いて説明してみます。このような環境は「輻射環境のばらつき(ムラ)が大きい」
というのですが、輻射のばらつきが小さい高断熱高気密住宅の室内環境とは真逆の環境といってもいいでしょう。
 専門的な熱環境の解説をしようと思いましたが、あえてそれはやめて例えのオンパレードでやってみようと思います。
・沸かしたての風呂でかき混ぜておらず、上下温度差が激しい状態
・気密性の悪い住宅でエアコンやファンヒーターをガンガンかけて上下温度差が激しい状態
・スーパー銭湯にある。水深5cmくらいの寝転ぶタイプの風呂、背中側は暖かいが
 おなか側は寒い
熱環境以外に例えるなら
・料理のとき、砂糖を入れすぎたから塩で調節する
・平穏な人生より波瀾万丈な人生のほうがいいい!?

等々あげようと思えばそれなりにあげられますが、厳密に言うと少し違う現象も含みました。輻射と対流をごちゃまぜにして説明しているところもあるからです。最後の「平穏な人生より波瀾万丈な人生のほうがいい」に関しては五分五分なところもありますが、それ以外は全てばらつき(ムラ)が少ない方が快適だと感じていただけるのではないかと思います。ばらつきが少ない例として、春や秋の状況が一番わかっていただきやすいと思います。特に「熱い」ほどの暖房器具がなくても誰しも健康で快適に過ごしやすい時期です。
しかし、コタツや薪ストーブなどの「強烈に熱い輻射熱による暖房」は癖になることが多いです。実際、高断熱高気密住宅に住んでも最初の1年はその癖が抜けず、想定より多くの暖房エネルギーを「暑い」といいながらも使ってしまう人がごくまれにいらっしゃいます。そんな方も2年目からは「これで良かったんだ」と正しい暮らし方になりますが、それほど「強烈な輻射熱」というものは力があります。
確かに薪ストーブのもつ火のゆらめきはものすごく情緒があり、魅力的です。私も大好きです。しかしながら、それが寒い中でやるべきかというとそれとこれとはまったくもって別物です。ドイツでも高断熱高気密住宅に「情緒面で好きだから」という理由で薪ストーブを設置されている方がたくさんいらっしゃいます。環境負荷の面で考えても私もそれは大賛成です。実際、高断熱高気密住宅で空気で暖房するよりも、薪ストーブで暖房するほうが、快適性は若干上回ります。高断熱高気密住宅+エアコンによる快適性を上の中とするならば、薪ストーブとの組み合わせは上の上といえます。
 しかしながらこの僅かな快適性と情緒の差を埋めるには100万近いコストがかかります。ワインでもなんでもそうですが、上の上と上の中は違いが分かる方が少ないのと、僅かな違いに大金がかかるという点では非常によく似ているといえます。
 コストをかける順序で考えるとスカスカの低断熱住宅に断熱に費用をかける前に薪ストーブにお金をつぎ込むのはありえない話です。しかしながら、自然素材系の低断熱住宅を建てられる方々が好き好んで薪ストーブを使うのには理由があります。
 「空気を温めるだけの対流型の暖房器具」では到底暖かくならないことを彼ら自身がよく知っているからです。強烈な輻射の力で暖めないと対流による暖かさは期待できないというわけです。しかしながら、これで全て解決するほど甘くはありません。輻射による影響は目視で届くところまでしか届きません。しかも距離の2乗に反比例します。ということは脱衣室やトイレといったヒートショックの危険性が高い部屋はもちろん、各個室にも輻射熱の影響は届かないわけです。ということで、住居内の温度差は非常に大きくなります。
 ということで、話をまとめると、「寒い部屋でコタツや薪ストーブに当たるのが気持ち良い」というのは一種の「癖(へき)」である!!といえるのです。

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