兵庫県の注文住宅建築設計事務所 松尾設計室のブログ

「健康で快適な省エネ住宅を経済的に実現する」設計事務所です。

日経ケンプラッツに「パッシブデザインの極意、風より太陽を旨とすべし」が掲載されました!

日経ケンプラッツに「パッシブデザインの極意、風より太陽を旨とすべし」が掲載されました!

私の都合で、先月はあまりにも業務が重なりまくり、担当者の方に無理をお願いして
1回お休みをいただきました。

ということでちょっとだけ久しぶりですが、ケンプラッツの新連載記事がアップされたので紹介します。
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/building/column/20150324/695769/

講演時にいつもさらっと解説している内容を丁寧にまとめたものと思っていただければ
いいとおもいますが、この記事に書かれてあることを知らない実務者が大半だとおもいます。

ほとんどの一般人、及び実務者が「風通し」に関しては気を使っているのに対し
冬の日射取得と
夏の日射遮蔽

にはほとんど無頓着であることがほとんどだとおもいます。

つい先日も某高断熱住宅の勉強会で各社のプランを講評する機会がありました。

皆さん、Q値やC値はそれなりのところまでやっているのに
冬の日射取得と夏の日射遮蔽はボロボロでした・・・。

これではせっかくQ値やC値を良くしても効果は冬は半減、夏に関しては逆効果になります。

風を無視して良いとはおもいません。しかし、太陽を無視して風を重視する設計は
10円節約しながら1万円無駄にするような設計手法です。

1万円をきちんと節約しながらさらに10円を節約するなら話はわかるのですが・・・

ということで、是非読んでいただければとおもいます。


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久々に高断熱住宅本でオススメ出来る本がでました。

久々に高断熱住宅本でオススメ出来る本がでました。

昨日、熊本のエコワークスの小山社長がブログで紹介されていました。

http://www.amazon.co.jp/HEAT20%E8%A8%AD%E8%A8%88%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%96%E3%83%83%E3%82%AF-HEAT20-%E8%A8%AD%E8%A8%88%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%96%E3%83%83%E3%82%AF%E4%BD%9C%E6%88%90WG/dp/4767701473/ref=sr_1_3?ie=UTF8&qid=1427343892&sr=8-3&keywords=HEAT20

HEAT20という坂本先生や岩前先生が中心となった団体が編集
した本ですが、つい先日行われた公開イベントで配布されたそうです。
アマゾンでは4月10日発売となっており、現状では予約注文となっています。

読んでみないと買う価値があるかどうかわからないので、見てから決めようと
思っていました。ところが、今日講演で長野県松本市まで来たてみたら、関係者から
見せていただくことができました。

見た目的には写真やカラーのグラフが多く非常にわかりやすい雰囲気で
ありながら、今まで見たことがないようなデータもかなり多く、正直想像
以上の出来栄えでした。

ということで、その瞬間に注文するに至りました。

住宅関係業者さんにとっては必読の書であると思います。

早めにご注文しておくことをオススメします。




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星のや京都に関するブログに対するご意見への返答

先日星のや京都に関してブログ記事を書いたところ
建築家ご本人からコメントをいただきました。

ご本人のコメントとわたしの返答を両方掲載させていただきます。

まずご本人からのコメントです。

星のやファンの方から御社のブログ日記について内容の質問があり拝読いたしました。宿泊の感想につきましてはお客様それぞれの個人的見解ですのでしかたがありませんが、間違った事実に基づいております部分につきましては、ご説明させていただき、このコメントを残していただくか、ご理解いただけましたら訂正をお願いしたくこの文章をお送りいたします。

私は3つの『星のや』を設計いたしました東環境・建築研究所の東です。『星のや京都』は古い日本建築を改修したものです。ご存知のとおり、昔の日本建築は真壁でできており、実際、改修以前この建物は真壁でした。真壁は柱を内外にだし、壁の部分は竹などの小舞壁を下地に外部内部を佐官で仕上げているため、もちろん断熱はもともとありませんし、この建物ができたときには断熱材自体も世の中にはなかったと思います。
しかしながら、『星のや京都』としての改修には、一部の和室として残すと決めた部屋以外は内装側を大壁にし(柱を隠し、壁をふかして新たに仕上げをする)、壁にも断熱をいたしております。また、屋根裏の空間にも断熱材を敷き込んでおります。床下にも断熱材をいれております。また、居室(和室や寝室)はペアガラスになっており、寝室や書斎の床には床暖房も設置しております。つまり、『ほとんど無断熱』の建物ではございません。『ほとんど断熱を行っている』建物です。
もともと、長い年月の中でアルミサッシや新建材(木風のフェイクの仕上げなど)が混ざってきており、そういったものをすべて排除し、本来の日本家屋の魅力に修正することが私の目的でしたので、アルミ建具は木製建具にもどしております。「星のや軽井沢」では、高気密木製建具を使っておりますが、既存の日本家屋には重量的にも、また、目的にも過剰と判断しましたが、できる限りの断熱性能は確保しております。

暖かいことに驚かれたとかかれておりますが、それは、断熱をしていないという誤解からの内容だと思います。また、私どもも設備設計もビルなどの設計を主としているわけでなく、私も住宅を多く設計しておりますことも付け加えさせていただきます。
住宅はいつも使われる方の嗜好に対応すればよいのですが、宿泊施設は、寒さに強い方、弱い方、暑がりの方いろいろな方が毎晩宿泊をされますので、その対応を考えますと、本来、設備的には住宅と比較することはできないかと思います。
私どもの常識から言えば、ダクト式のエアコンは宿泊施設では効率からいってもグレードの高いやり方であり、とくに窓際にあれば、コールドドラフトもふせげ、効果的です。住宅では、それだけの予算もありませんし、壁掛けエアコンや輻射暖房(断熱を含め)で住まい手の一番快適なところを狙えばよいのですが、そうはいかないのが宿泊施設です。

『星のや軽井沢』(JIA環境賞をいただいております)に宿泊いただければ、輻射暖房を主として(しかも全体消費エネルギーの7割以上が地熱、温泉排熱、水力発電)いる環境をご経験いただけます。古い日本家屋の良さを残すことを主眼としている京都では、エネルギーの考え方は違う旨お伝えいたします。

次に、『貼りもの』とおっしゃっている家具についてです。家具のほとんどは、『星のや』の家具、京都で訪問されたという内藤さんの『虎屋カフェ』の家具も作っている工場と直接コラボしているものです。
木も植林をしてリサイクル可能とはいえ、無尽蔵に使えるものではありません。また、無垢には良さと難しさがあります。私どもは、無垢と練りつけ、厚単板貼りなど、使われる場所や大きさで使いわけております。京都の家具は、神代杉や松など日本の造作で使われる系統の樹種をつかっております。練りつけは一般的なものより厚いものをいつも使っております。私の住んでおります『塔の家』にも樹種は違いますがヨーロピアンチェリーの練りつけの家具(同じ家具工場の製作)が入っておりますが、今やきれいな飴色になっております。つまり、入った時が一番きれいなことを狙ったいるつもりはありませんし、将来において、味がでてくることを考えておりますので、誤解のないように申し上げます。

建築家あるいは設計士が他の人が設計した作品を批評するときには内容をきちんと理解をして責任をもった内容であるべきです。生半可な思い込みからくる情報でブログをアップされますと大変迷惑であることはご理解いただけるのではないかと思います。本来の目的は、ご自分の考え方のための比較例としてあげられたのでしょうが、間違った思い込みの記載は私どもといたしましては大変迷惑です。すでに本当なのかという問い合わせまでありましたので、誤解を生むような内容はご自重いただきますようお願いいたします。
質問などございましたら、ご連絡いただければご説明いたします。

以下私からの返答です。

まず、最初に返答が遅くなったことお詫び申し上げます。コメントがつくことが滅多にないので、確認していなかったところ知人から教えてもらってコメントを頂いていることに気がついた次第です。それと、誤った点があったこともお詫び申し上げます。その点に関してはブログでも是正コメントを出したいと思います。正直、ご本人からこのようなコメントを頂くようなことになるとは全く思っておりませんでした。しかも、実名を出しての正々堂々とした反論には頭が下がりました。
その上で私の改めての見解を申し上げたいと思います。まず最初に「ほぼ」と書いてあります。当然、図面を見られるわけではありません。よって目視と体感でしか判断することができません。また、私は高断熱の世界の人間であり、その尺度から見た「ほぼ無断熱」という解釈であることもご理解いただければと思います。
体感した感じでは屋根と床下はおそらくある程度は入っているだろう。壁に関しては全くわからないという感覚を受けました。
また、そもそもあのような伝統的な宿に断熱性能を求めて伺ったわけではありません。超高級伝統建築を最近話題の建築家&星のリゾートのコンビがどのような設計をしているのかを勉強するために高い宿泊料を支払って、社員のうち4名の業務を2日も停めて行きました。
当社は10名ほどの設計事務所ですが、設計事務所が4名を引き連れて2日業務を止めて、10万近い宿泊料を支払う・・・。この時点で当然ながら期待値のレベルはかなり上がってしまいます。
私達は普段は2000万から3000万程度の住宅の仕事が量的には最も多い事務所です。まれに住宅でも5000万オーバー、たまには1億超えの施設が来るという程度で東様のような大きく、かつ予算が比較的潤沢な仕事はほとんどありません。
しかしながら、今回伺うことで、自分たちとは次元の違う設計及び、ディティールの中に2000から3000万の住宅んい落とし込めるエッセンスがなにかあるのではないか。また、そういった住宅の設計をする上でも自分たちのセンス向上になる要素があるのではないか・・・。そのような期待を込めて伺った次第です。
それが当初の目的であったため、あれだけ古い木造建築なのにあそこまで暖かくできていることに関して、本当に驚かされたのです。それも窓に関しては木製の製作シングルガラスであったから余計に衝撃的でした。窓際があれだけ断熱的に劣っている設計をあそこまでの温熱環境に持っていくということは私の常識にはありませんでした。ですから素直に驚かされたわけです。
家具に関してですが、私もメラミン等は好きではありません。しかし、表面厚さが2mm以上あるような厚板であれば、貼りものといっても別にそれほど嫌な気はしません。有名な工場で作られたものだということで、デザイン的にも悪いとは思いませんでしたが、多人数の利用を想定してなのか、表面加工がほとんどウレタン塗装的な質感を感じました。木材の資源的な側面などは当然こちらも重々承知しております。しかし、1泊10万程度取るということは、私がいうのもなんですが、燃費や環境といったこととは別次元にした圧倒的な質感を期待してしまうものです。我々が普段体験している日常とは別次元の高級感を社員にも経験んさせてあげたい。そこで、目を養ってもらいたい。それを期待していった私の感覚を元に書いた文章であるということをご理解いただければと思います。
 
 ということで、断熱批判をするものでは決してありませんでした。また、10万円という金額設定でなく、3万とか4万という設定であれば、評価が全く異なっていたと思います。

この記事を書くにあたり、その1ヶ月前くらいにオーストリアの超高断熱ロッジに3泊ほどしてきました。見た目や広さは星のや京都に大きく劣りますが、温熱環境は本当に素晴らしく、無音かつパジャマだけ、裸足でも全く寒さを感じない本当に素晴らしい温熱環境でした。しかしながら、宿泊費用は星のやよりも圧倒的に安く、そのギャップから批評が厳しくなってしまったことは、東さんには全く関係のないことであり、私が反省すべき点であると思います。

 なお、追記ですが、今日明日と偶然ですが星のや軽井沢に宿泊させていただきます。僭越かつ恐縮ではありますが、これに関しては社内で私だけが土日と月曜の午前中をつぶして向学のために伺います。新築と改修ではやれることのレベルが大きく異なるので、改めてニュートラルな視点で拝見したいと思っております。

ご迷惑をおかけしたこと、ご気分を害されたことに関してあらてめてお詫び申し上げます。


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3、4月の講演予定(確定分)

3、4月の講演予定(確定分)

2月は振り返ると全国15講演もあり、本当にバタバタでした。関係者の皆様の
御蔭で全て無事に乗り切ることができました。

そうこうしている間に、3月も残り少なくなってきましたが、3月、4月で今のところ
決まっている講演予定日をアップしておこうとおもいます。

3月19日 LIXIL東京プランニング講座

3月20日 PHJ総会in東京

3月26日 LIXIL松本講演

4月1日 YKKAP両国講演

4月3日 グラウンドワークス静岡講演with秋野弁護士

4月6日 コシイプレザービング プレザービング会にて講演in大阪

4月14日 アース21札幌講演

4月16日 YKKAP品川講演

4月20日 「環境が形態を決める」シンポジウムin大阪 建築学会近畿支部

4月22日 YKKAP両国講演(4月1日とはまた別開催)

4月27日 YKKAP大阪講演

改めて書き上げると3月は残りで3講演、4月は8講演です。

講演を依頼される場合は3ヶ月以上前であれば比較的空いております。
3ヶ月を切ってくるとご覧のようにかなり詰まってきます。依頼を考えられている
方は早めにアポイントいただけると助かります。

なお、講演だけのために現地までを往復するのはもったいない気がするので
あまり好きではありません。お近くの方で何か御用がある方がいらっしゃいましたら
ご連絡いただければと思います。

以上ですが、お近くで都合のつく方はぜひご参加いただければと思います。
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「星のや京都」に宿泊して感じたこと

「星のや京都」に宿泊して感じたこと
先日、実際に接客を担当している社員3名を引き連れて「星のや京都」に宿泊してきました。星のやグループは御存知の通り旅館業界の革命児的存在で中でも軽井沢と京都は極めて人気が高くなかなか予約が取りにくい宿としても有名です。
 期待をふくらませて行って見ていろんな意味で予想を裏切られることがありました。そのあたりを書いてみたいと思います。

まず良いと思ったところです。立地とサービス、全体計画は本当に素晴らしいと思いました。保津川沿いの河原にあり、川と山を一望できる最高のスポットでした。サービスも支配人が33歳であるというくらい若い人たちが笑顔でかつ「これでもか」というくらいのおもてなしをしてくれます。さすがは高級旅館です。また、全体の建物の配置等も雰囲気良くまとめられていました。

 逆に想定以下だった点は建築物そのものにあります。所員の設計力向上を目的に視察ツアーを組んだわけですが、あてが外れました・・・。一般の方はおそらく満足されるのだろうと思いますが、我々プロから見ると「ディティールが甘い」「貼物が多い」ことがものすごく目につきました。それをクリスマスツリーチックな外構照明計画の演出で重ねてくる感じが安っぽく感じました。また、築100年近い木造建築をどのように暖かくしているのかにも興味がありました。曲がりなりにも高級旅館ですし、外国人のお客様も多い上、社長自ら「世界の高級リゾートに負けない」といったことを公言していたからです。

結論から言いますと、ほぼ無断熱建築でした。ガラスは木製単板窓で隙間だらけ・・・しかし、寒くはないのです・・・。これは別の意味で驚かされました。ここまで読んだ方は「松尾は頭がおかしくなったのか?」「断熱嫌いの工務店と同じことを言ってるじゃないか」と思うでしょう。でもそういうことではないのです。

ベッドの周囲や、洗面脱衣には見事に熱いくらいの床暖が張り巡らされています。それにプラスして本体が見えないように隠された業務用のダクト式のエアコンが窓際直上から見事に噴出されています。トイレには500Wものデロンギヒーターがご丁寧に置かれており、エアコンの設定温度は23℃に設定されています。これは見ただけで住宅の設計やさんではない、普段ビルの設備設計をしている技術者が計画した暖房計画であるということが一目でわかります。

これだけの暖房設備のイニシャルコスト、そしてこれだけの暖房温度を維持する光熱費は一泊9万円というコストだからこそ実現できる芸当です。あれほど断熱性能が低い住宅をあそこまで見事に暖かくしてしまう「プロの設備設計」のテクニックには正直驚かされました・・・わたしのように「住宅設計屋にしては多少断熱に詳しい・・・」と言われている人間とは次元が違う思いさえしました。

 ところで「トイレに500Wのデロンギ・・・」というのはいつも私が講演で話している内容なので笑ってしまいました。しかもつけっぱなしでも居室に比べると明らかに寒い・・・。たった1畳のトイレを温めるために500Wのデロンギを24時間つけっぱなしにするわけです。しかもそれでも少々寒い・・・。ひるがえって私どもが設計している住宅だと70畳くらいあって陽が落ちている間だけ1000W程度で暖房し、昼間は無暖房でも家全体を20℃に保つことができる・・・。一般人が前者を選んではいけないのは自明なのに、世間ではほとんどの住宅が前者の状態になっています。

 さらにもうひとつ・・・暖かいのは暖かいのですが、低断熱を無理やり力技で暖めているので風量が多く、その結果騒音がうるさく,空気も乾いてしまっています。相当量の加湿をしなければ、あの乾燥感は解消できないでしょうし、仮にできたとしてもあの静寂な雰囲気にあれだけ風の音がしたら台無しです。先月オーストリアの高断熱スキーロッジで体験した自然の中での真の静寂とは似ても似つかないレベル差でした。

 もうひとつ気になったこと。テーブルや家具類もいわゆる「貼物」が多いのは本当に残念でした。安旅館ならいざしらず、高級旅館でこれはないと思いました。一流料理店に行ったら冷凍食品が出されているようなものですから・・・。それに加えて今後のことも気になりました。本物の家具等は年数が経つと年数なりの味わいが出てきます。しかしながら、貼物は出来た瞬間が一番きれいです。ここ数年は星のリゾート人気はとどまるところを知りませんが、あれだけ貼りものだらけだと数年後には陳腐化してくるのではないかと思いました。

 とはいえ、建物のまずさを覆い隠すほどサービスは良かったと思います。建物への期待も大きかっただけに厳しいコメントになりましたが、一般の方が普通に観光として訪れるには申し分ないのではないかと思います。

 ただ、改めて思ったことは、自然と建築を満喫する高級旅館という意味ではやはり昔から何度か行っている高知県のオーベルジュ土佐山の方がはるかにレベルが高いということでした。もう一度改めて行ってみようと思いました。

 星のやのあと、内藤廣さんが設計した和菓子の老舗「虎屋」に行きましたが、これは打って変わってディティールの塊のような建築でした。断熱こそ全くダメですが、それ以外のディティールは先日の竹中大工道具館に勝るとも劣らずという感じでさすが!!と唸らされる出来栄えでした。

 最近建築家も確実に二分された感がありますね。SANAA、隈研吾さんといった絵だけ書いて奇抜な空間をつくり、エネルギーを大量消費する上、雨漏りも多く、5年も経たないうちにボロボロになってしまうような建築家(しかしこちらの方が有名かつちやほやされている)

逆に日建設計、竹中工務店という超技術集団なのにデザインセンスも持ち合わせているスーパー建築家集団、小規模事務所なのに全物件強烈なディティールに支えられている内藤廣さん・・・、意匠建築家なのに断熱や気密にも本当に力を入れているみかんぐみの竹内昌義さん本当はこういった方々こそ、もっともっと取り上げられないといけないのですが、今までの日本の意匠建築業界は単なる「奇抜度合コンテスト」でした。これからの前者による不具合もネットで調べればすぐに分かる時代となっています。エンジニアリングを含むトータルデザインこそが建築家の本分であると思います。そういう意味ではこれから後者の建築家が強くなる時代がくることを願うばかりです。

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この1年で訪れた日本の建築物では一番感銘を受けました!

この1年で訪れた日本の建築物では一番感銘を受けました!

今日はじっくり1日休日が取れたので昼から家族で
新神戸に出来たばかりの竹中大工道具館に行ってきました。
http://www.dougukan.jp/

竹中工務店が施主であり、設計者であり施工者であるという
竹中の威信をかけた建築物です。

一般の方にはなじみがないかもしれませんが、竹中工務店というのは
日本にある5大工務店のひとつで、この5社はすべて売上高が
1兆円前後で業界内ではスーパーゼネコンと呼ばれています。

他の4社はすべて土木と建築が5:5くらいの割合ですが、
竹中工務店だけは1:9くらいの割合だったかと思います。
ということは建築に関する工務店としては日本最大ということになります。

また、この会社は他の4社とは大きく異なるところがあります。
まず、株式を上場していません。そして、自社の建築物のことを「作品」
と呼ぶほど設計のこだわる唯一のスーパーゼネコンです。
他社が比較的施工のしやすさやメンテナンスのしやすさ、コストにはしりがちな
ところ、竹中だけは設計部の部下がデザイン的にしょうもない図面を上司に持っていったら
めちゃくちゃ怒られるという話を聞いたことがあります。

私も少しだけですが、竹中には縁があります。
というのも最初に就職した住宅メーカーの創業者は元竹中工務店の設計部長だった
方でした。その当時まともな住宅を建てる企業がなく、そういう会社を作りたいという
思いから、竹中の設計部長という建築の世界では天上人のような立場を捨てて
独立された強烈な創業者でした。

私の上司から聞いた話ではその指導方法は凄まじく、上司が部下の図面をチェック
するときは、コピーではなく、原図を赤ペンでチェックしていたとのことでした。
これ、すなわち一箇所でも間違えていたらすべてゼロから書き直せということです・・・。
非効率といえば超超非効率で、涙する社員も多かったそうです。
それでも、それだけの緊張感をもって図面にのぞみなさいということだったんだと思います。

と前置きが長くなりましたが、この建築物
まず、建物の設計自体が本当に素晴らしい。
中の左官仕上げも見事でしたが、見た瞬間に久住さんの仕事に違いないと
思いました。(情熱大陸にも出た左官屋さん、あとで本で確認したら
やっぱりそのとおりでした)

そして、中に置かれてある展示物自体も素晴らしければ展示方法も素晴らしい。

先月ドイツで行った世界最大の博物館であるドイツ博物館でも同様の衝撃を受けましたが
広さこそ100倍くらい違うかもしれませんが、密度はむしろこちらのほうが高いとすら言える
レベルでした。

体験コーナーもあり、子供とともにのこぎり、かんな、墨付け等を体験させていただき子供も
ものすごく喜んでいました。

「住宅建築」の2014年12月号でも特集がされており、現地で売られていたので即購入しました。
http://www2.ksknet.co.jp/book/search_detail.asp?bc=04011412

最初の紹介を内藤廣さん(私も尊敬している木造が得意な建築家)もかなり推奨しておられる
ことからもこの建物のクオリティが伺いしれるとおもいます。

詳しく説明しようと思っても、どうやっても説明しきれないレベルですし、説明するだけ現地の
クオリティを下げてしまうような気がするので、詳細な説明は避けておきます。

現地は新幹線の新神戸駅から徒歩三分くらいなので遠方の方でも非常に来やすいと思います。
木造建築に携わる方は絶対に見ておいたほうがいい施設だと思います。

また、家族連れでも結構楽しめる施設です。

明日会社で全体打ち合わせがありますが、うちの社員は全員強制的に行かせる予定です。



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