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人が言葉を話せるようになったのは「女性」のおかげ!?

人が言葉を話せるようになったのは「女性」のおかげ!?

結構前に杉山さんに教えて頂いて本当に面白かった本に
「失語の国のオペラ指揮者」(神経科医が明かす脳の不思議な働き)
という本があります。2001年なので結構古い本です。
http://www.amazon.co.jp/%E5%A4%B1%E8%AA%9E%E3%81%AE%E5%9B%BD%E3%81%AE%E3%82%AA%E3%83%9A%E3%83%A9%E6%8C%87%E6%8F%AE%E8%80%85%E2%80%95%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E7%A7%91%E5%8C%BB%E3%81%8C%E6%98%8E%E3%81%8B%E3%81%99%E8%84%B3%E3%81%AE%E4%B8%8D%E6%80%9D%E8%AD%B0%E3%81%AA%E5%83%8D%E3%81%8D-%E3%83%8F%E3%83%AD%E3%83%AB%E3%83%89-%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%82%BA/dp/4152083344/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1404858846&sr=8-1&keywords=%E5%A4%B1%E8%AA%9E%E3%81%AE%E5%9B%BD%E3%81%AE%E3%82%AA%E3%83%9A%E3%83%A9%E6%8C%87%E6%8F%AE%E8%80%85

著者はこの分野とはオリヴァー・サックスとも並ぶ名医のようで
脳から生ずる病気を見ただけでだいたいどの脳のどの部位が悪いのかを
推測することができます。というか、私達が知らない様々な脳の病気があることが
わかるだけでも非常に興味深いものがありました。
例えばある日突然、言語が理解できなくなってしまう・・・
もしくはある日から、会話はできるのに文字は全く認識できなくなってしまう・・・
このような意味不明の症状が世界中にはたくさんあるらしいのです。

そういう病気になった人の脳を調べていくことで脳科学というか神経科学は進化しているようです。
その道の第一人者がいうことなので、他の誰がいうことよりも説得力がありました。

しかしながら、題名が私好みではないので、杉山さんに教えてもらわなければ絶対に読んでいない
本でした。杉山さんに感謝です。

・よく、人類を人類たらしめたのは二足歩行、道具の使用、大きな脳、と言われていますが、
 これらの順序をこの本では明確にしてくれています。まず、二足歩行をするようになった
 ⇒その結果骨盤が小さくなった⇒出産しにくいため生まれる時点では脳を小さくしておく
 必要に迫られた(このことを幼若化と呼びます)⇒幼若化によって、人間は他の動物に比べて
 圧倒的にか弱い状態で幼児期を過ごすことが必要になった。⇒しかし、この時期が長いことに
 よって、また母親がこの期間べったりくっついて育てることによって、人間は複雑な言語を習得
 することができた。⇒それによって複雑な思考ができるようになった⇒結果として道具も作れる
 ようになった。

そういうことらしいのです。本当に理路整然としていて、読んでいて何度も頷かされました。

チンパンジーと人間の遺伝子の差は1%とかいうのはよく言われます。
しかし、そのチンパンジーも生まれる時点での脳の大きさはすでにかなり大きく
成人するまでに28%しか大きくならないそうです。たいして人間は300%にもなります。

また、首がすわるまでの期間はチンパンジーが生後2週間に対し、人間は20週とこれまた
10倍の差があります。本来であれば、生存競争上不利に見えることが、長期的に「深い思考力」
を手に入れることにつながり、大反映したというのが答えのようです。

博士は生まれてから狼に育てられたような少年、少女をたくさん見て来られました。
当然彼らは見つかったときには言葉が話せません。ところが、そんな彼らが綺麗にふたつに
分かれるのです。思春期以前に発見された子供は皆簡単に言語を習得できるのに、それ以降に
発見された子供は一言足りとも言語を習得することができないということです。

この差は12歳と13歳の間に脳の成長に関して一旦完成してしまうことに原因があるようです。
これは言語に関して、また音楽的能力に関してもいえるそうです。名バイオリニストになる場合、
3歳ではじめるか、4歳ではじめるか、はたまた11歳で始めるかはたいして関係がないそうです。
しかしながら、13歳以降ではじめて超一流になれる確率はほぼないのだそうです。

第二言語の習得に関しても13歳以降でも可能は可能ですが、それ以前の時期の学習に対して
非常にたいへんにも関わらず、第一言語のようにきれいに話すまでにはなかなか至らないとのことです。

また、面白かったのが、ネアンデルタール人に関する記述です。
彼らは体も大きく、脳も大きかったのですが、脳の幼若化の程度は非常に低かったようです。
そのため、簡単な言語まではいけたようですが、複雑な思考までは行かなかったのであろうと
書かれています。この本では現在に至るまでネアンデルタール人のDNAは全く残っていないとされていますが、
最近の研究では現代人のDNAの2%程度はネアンデルタール人の痕跡が残っていると言われています。

現代人とネアンデルタール人は同時に同じ場所に住んでいたことが明らかになっています。
混血も存在したのでしょう。しかしながら、母が現代人で、父がネアンデルタール人である場合、
小さな骨盤に対して、大きな脳の子ができるので、出産時に母子ともに亡くなってしまうことが多かったと
推測しています。ここまでの話は聞いたことがありませんでした。

ネアンデルタール人は現代人に比べて集団生活が少なかったと聞いたことがあります。
深い言語能力、思考力が現代人より劣っていたために、協力して集団生活するということまで
いかなかったのかもしれません。

最後になりますが、本当に面白く、かつ知的好奇心を満たしてくれる本でした。

さらに、「ではなぜ二足歩行するようになったのか」に関しては以前読んだ
「BORN TO RUN」という本が一番しっくりきます。こちらも合わせて読んでみるとさらに
面白いと思います。
http://matsuosekkei.blog85.fc2.com/blog-entry-1781.html
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