兵庫県の注文住宅建築設計事務所 松尾設計室のブログ

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今まで千冊以上は読んだであろう「車本」の中で一番深い内容でした!!

今まで千冊以上は読んだであろう「車本」の中で一番深い内容でした!!

私の車好きは幼児の頃から始まります。時はスーパーカーブームで
フェラーリ、ランボルギーニの写真本を大事に毎日見ていました。

小学校1年生の頃には道行く車の名前は全て暗記しており、
小学校5年生の頃の愛読書は「月間自家用車」でした・・・

ということで、それからずっと自動車雑誌を読み続けているわけなので
軽く1000冊以上は読んできたと思います。

私が変わっているのは車の「設計思想」が大好きであるということです。
ですので、設計思想の部分で「深さ」が感じられない車にはなんの興味も湧きません。

そういう意味でマニアックではありますが、図解付きで車の仕組みを解明してくれる
「モーターファンイラストレーテッド」という雑誌は設計者のコメントもあって大好きな雑誌です。
http://motorfan-i.com/
全冊は所有してませんが、興味がある分野の特集号だけで2,30冊は持っていると思います。

しかし・・・

先日名古屋講演の際、たまたま名古屋駅の三省堂書店で見つけたこの本は別格でした。
「車両運動性能とシャシーメカニズム」宇野高明著
http://www.amazon.co.jp/%E8%BB%8A%E4%B8%A1%E9%81%8B%E5%8B%95%E6%80%A7%E8%83%BD%E3%81%A8%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%82%AB%E3%83%8B%E3%82%BA%E3%83%A0-%E5%AE%87%E9%87%8E-%E9%AB%98%E6%98%8E/dp/4876871507/ref=la_B004LP17FC_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1409535396&sr=1-1

1994年出版と20年も前の本ですが、既に14刷になっていることからも名著であることがわかります。
著者は日産自動車のエンジニアでフェアレディZ、スカイライン、GT-Rの開発にも携わった方です。
おそらくですが、私が大好きな水野さんとも歳も近いし、同じクルマを開発していた方だと思います。

アマゾンの書評でもほとんどの方が5つ星をつけられていますが、
「先輩エンジニアがいろいろとよく知っているのに自分ももっとよく知っておきたいというような思いのある
若手エンジニアに「一般知識」として読んでもらいたい本の一冊である。若いころのシャシー関係エンジニアの私は
ボロボロになるまで読んだものである。」

「自動車関係に就職が決まって、車の運動性能設計・実験を目指そうとしている
人に最適だと思う。(うちの会社では若手の3~4人に一人は持ってます)
当然、クルマに詳しくなりたい人にもおすすめです。数式がまったくないため、読みやすい。」

等、車業界でもバイブル的になっている本のようです。

設計時事務所の業界でも似たような本はあります。どこの会社にいっても必ずおいてあるような
本です。(真面目な会社であれば)

この本に書かれてあることは電子制御に頼る前に、機械工学的、物理的観点からいかに
素性の良い設計をするか?ということに尽きると思います。前後重量バランスはもちろんのこと
サスペンションの形式、車高、駆動方式、ものすごく複雑な事象を取っ付きやすいイラストと
実際の数値を代入した計算式によって見事に説明されています。

著者の専門的知識の深さはもちろんのこと、「説明能力の高さ」もビシビシ伝わってきます。
難しいことを難しく説明するのは凡人にもできます。しかし、難しいことをわかりやすく説明
することはなかなかできることではありません。

普段は本を斜め読みで速読してしまうのですが、この本だけは一字一句丁寧に読みました。
また、これほど楽しく読めた本も久々でした。

車はなぜ曲がるのか?

実はこれほど単純なことすら、普通の人は知らないはずです。
それを消しゴムを例に出して説明するところからはじまります。まずは導入のこのつかみで
やられました。普通の本ならCP(コーナリングパワー)という言葉がいきなり出てきて
そこから深入りしていくのですが、この本の説明は全てが腑に落ちます。

自動車雑誌を見ていると「キャンバー角」「キャスター角」「トー角」「キングピン軸」
といった言葉が良く出てきます。なんのことか知ってはいましたが、それがなぜ必要なのか?
それも単純には知っていましたが、本当に深いところまでは全然知りませんでした。

ダブルウィッシュボーンのアッパーアームはなぜロアアームより短いのか?
エンジンが邪魔だからというだけの理由ではありませんでした・・・。

私にとっては、過去全ての自動車本で得た知識よりも多くの知識を得ることができたと
思える本でした。車好きで、理論や物理が好きな方には絶対におすすめの本です。

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