兵庫県の注文住宅建築設計事務所 松尾設計室のブログ

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やっぱりドレーキップ窓は凄い!!

やっぱりドレーキップ窓は凄い!!

先日某サッシメーカーのエンジニアと話をしていてドレーキップ窓の話になりました。
建築実務者でもドレーキップ窓というのを知らない人がいるかと思います。
メーカーによっては年間何十万窓も出荷していながら、数千窓しか出ないメーカーも
あるくらい日本ではマニアックな開閉形式の窓です。

20081016195129a.jpg

この窓は通風が必要なときには、上部が内側に倒れてくるいわゆる「内倒し」として機能し
掃除するときなんかは内開きできるというものです。

日本ではマニアックですが、ドイツ以北のヨーロッパ諸国では極めて一般的・・・といいますか
窓といえばドレーキップしかない・・・というくらいドレーキップ窓ばかりです。しかも大きさも
強烈で幅1mの高さ2.5mみたいな巨大なドレーキップ窓すら存在します。

窓の開き勝手はその国の癖がかなりあるように思います。

ドイツから見れば隣のフランスに行けばにほん同様引き戸形式が結構見られます。

アメリカに行くと日本の窓の開閉形式とほぼ同じバリエーションがあるといえます。

日本の窓業界は数十年前からアメリカを真似てきたというのが実態なのかと思います。

で、ドレーキップの何が凄いのかというと、いろいろあります。日本のドレーキップ窓は
かなり高価です。四周ぐるりとまわる金物が非常に高価だからです。

しかしながら、この四周ぐるりとまわる金物が気密性能に対してものすごく効いてくるのです。

一般的に引き違い窓よりも縦すべり出し窓のような開き系の窓の方が気密性が高いのは
すぐにわかると思います。ドレーキップ窓も開き系に属するのですが、開き系の窓もよく
見てみると一点か二点くらいのポイントで圧力を効かせて閉めていることがわかります。

ところがドレーキップ窓は四周金物が回っているので最低でも4点以上のポイントで
圧力を効かせて閉める構造となっています。これが気密に効いてくるということになります。

完全に定量的な話ではありませんが、感覚的にいうと
同じ開閉部分長さあたりの気密性能は

ドレーキップ窓1
開き系窓1/2
引き系窓1/3

というのが妥当なようです。

これを逆数をとって隙間の量になおしてみると

ドレーキップ窓1
開き系窓2
引き系窓3

というふうに見ることもできます。

私の場合、東西北の3面は大きい窓を使わないので
ほぼ開き系の窓を使います。しかし、南面の大窓に関しては
今でも引違いを使うことが多いです。

このやり方でC値(相当隙間面積)が0.5くらいまでは可能です。
ただ、そこから上を狙うのであれば、南面の引き違い窓がかなり
効いてきます。

ただ、ドレーキップにも難点があります。

価格が高い。
ガラス面積が極めて小さい。
メーカーの商品構成にないことが多い

ということで、現状では松尾設計室でもほとんど使っていません。

ただ、今後価格とガラス面積の問題が解決されれば、東西北面で使うことは増えていくと思います。

南面掃出窓で有力なのは、まずは片引き戸です。それからFIX+外開き戸のパターンです。
こうなると同じ面積でもまず開口の線の長さがかなり短くなります。さらにその上に圧力が
効くようになります。この差はなかなか大きいです。

ということで、久々にかなりマニアックなお話でした・・・









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この記事のコメント

気密性能の差ですが、JISのA5等級で2.0/mr.hr
一方ISOでは、0.65/でほぼ3:1。ところが実測値
では、片引き戸でさえEUの金物仕様で0.20(長野と
山形の木製窓会社の試験データ)。ドレーキップも
それと最低でも同等かベターですから。10:1。
つまり日本のJISはなんにも改善工夫せずに来たので
対EU窓比較で10倍の漏気 OK! と言う呑気な事を許してます。
まっとうな目標設定をすると1.50前後には来年出来る窓を
持っていきます。乞うご期待下さい。(遮音性能:35dB)
PS:窓会社関係の人でこれにチャレンジしたい人は
 是非松尾さんに連絡ください。切磋琢磨の相手大歓迎です。
2014-12-18 Thu 16:52 | | PWJ(なんにも)専務理事 #C9HAIJBk[ 内容変更] | top↑
いまどき高気密窓の枠のサッシ抑えの金物は
日本製でも4周ぐるっと回っているものでは
ないでしょうか?

気密はともかくそうでないと、雨仕舞ができません
気密保持のパッキンは分かりませんが・・

高価なのは掛けかたの変わる蝶番とステーの
セットではないでしょうか?


ところで、ひとつ解らないことがあるのですが
御教授いただけますでしょうか?

日本の気密測定は基本的に減圧法で行います。
(風の強い日本の風土に合っているからです。)

この場合は室内が負圧になるので
窓は外開きのほうが有利です。
この場合の概念は隙間風です。

ところが、外国では気密の事を漏気といいます。

この場合は、室内から室外に漏れだす空気
をさしているよう感じます。

これは、加圧法をさしている気がします。

この場合は室内は標準大気圧もしくは
正圧をさすので、窓は内開きのほうが有利です。
この場合の概念は漏気です。


さて、外国の気密性能試験は
50Pa時の換気回数をさします。

ですが、減圧法(隙間風)なのか加圧法(漏気)
なのか、私は知りません。

カナダは負圧で換気をしてきた国なので
減圧法でだと推測出来るのですが
ヨーロッパはよく解りません。

ヨーロッパの気密測定は加圧法
減圧法どちらで行っているのでしょうか?

非常に大切な事なので

(減圧法で測定したものと加圧法で測定したものは
一概に一緒に比べる事が出来ないと考えるため)

教えていただけますでしょうか?


それと・・・・

南面掃出窓で有力なのは、まずは片引き戸です。それからFIX+外開き戸のパターンです。
こうなると同じ面積でもまず開口の線の長さがかなり短くなります。さらにその上に圧力が
効くようになります。この差はなかなか大きいです。

さらにその上に圧力が
効くようになります。

の所ですが・・・・
これはたしかに、外開きの日本の窓の
構造の場合はその通りです。

上記の日本の窓の気密性能
のと内開き内倒しのドレーキップの窓
の気密を数字に表した時のお話が、
矛盾しているように感じます。


2015-03-17 Tue 17:45 | | とら猫 #HfMzn2gY[ 内容変更] | top↑
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